アメリカ大統領選挙は、ほぼバイデン氏で決まりそうだ。もちろん法的に結果が覆される可能性はゼロではないが、期待も込めてバイデン大統領と呼ぼう。
今回の大統領選挙は、様々な意味で大きな波紋を広げている。そして過去にはなかった懸念が示されている。その懸念とは何か?一番大きな懸念は、トランプ氏が退任後、他国に機密事項を漏らすのではないかと言う懸念である。こんなことは過去の大統領ではありえなかったことだが、トランプ氏となればむしろそのような事が普通に思える。ではなぜそのような事が起こり得るのか?それはトランプ氏はアメリカファーストと口では言いながら全くアメリカの事を考えておらず「自分ファースト」であったからである。結局トランプ氏にとってはアメリカが滅びようがどうなろうがどうでもいいのである。自分の利益になることなら何でもやる。そしてトランプ氏は大統領退任後、様々な訴訟が起こされることがほぼ確実視されている。金銭的な訴訟からセクハラ訴訟まで多岐にわたっている。さらに海外に逃亡でもされるものなら機密情報はダダ漏れで、アメリカ(そしてもちろん日本も)存亡の危機に立たされる。なので僕はトランプ大統領退任後、アメリカ当局によって即拘束されるとみている。一度海外に逃げられると終わりである。なので大統領退任前であっても海外渡航は当局(バイデン陣営?)は許さないであろう。
今回の選挙結果は正しかったか?いや、そういう問題ではない。そもそも4年前の大統領選挙が間違っていたのである。全ての悪夢は4年前にトランプ氏が当選したことから始まる。もちろん民主主義国家にとって、選挙は最も基礎的で重要なものである。しかしその民主主義の根幹が今回の危機をもたらした。仮に今回トランプ氏が当選していても、4年後に同じことが起こる。もちろんその場合、状況はさらに深刻になっている可能性が高いが。一年後、過去の大統領選挙でもしヒラリー氏が当選していたら今頃はバラ色だったと皆感じるかもしれない。トランプ氏はアメリカの分断だけでなく世界の分断ももたらした。中国問題に関してはトランプ氏が強硬に出ていることを評価する声もあるが、もしヒラリー氏がなっていれば問題はここまで深刻になっていなかったかもしれな。もちろん、近年の中国の動きは民主主義陣営にとって脅威であり、抑え込まなければならない問題であることには変わりはない。
自国を守らなければならない前大統領が、自国を攻撃し危機をもたらす。そのような悪夢のようなことが現実的に起きようとしている。そしてそれはアメリカだけの問題ではなく、彼によってもたらされた分断によって世界の危機になるかもしれない。アメリカと強固な同盟関係にある日本にとっても、対岸の火事と見てばかりではいられないはずだ。最後に残された望みは、バイデン大統領が上手く危機を乗り切ってくれることにかかっている。