小6女児焼死事件、母親の無罪確定へ

1995年に起きた、小6女児焼死事件で殺害犯とされ、約二十年刑に服されていた母親と内縁の夫に対して、再審で検察側が無罪を主張することが明らかになり、事実上無罪が確定した。今後は警察・検察側の取り調べに対する矛盾・自白強要に対して追及されるものと思われる。

以前にもブログで書いたが、犯罪に巻き込まれる社会は怖いが、無実の者が犯人に仕立て上げられ拘束されるような社会はもっと怖い。今回の検察側の無罪主張は、事実上検察側が白旗を上げたようなもので、これまでの自白・捜査に対して自らの不正行為を認めるものだ。

これからの警察・検察に対する不備・不正の追求は今回の事件に関してだけではなく、国家治安全体に対するあり方を問うものであり、再審では徹底的に警察・検察の過ちを追及し、二度とこのようなことが起きないように考え直してほしい。

最近、自白強要に対する不信感は、国民の間で高まっているものと思われる。現在裁判が進行中の、栃木小1児童殺害事件に関しても、自白の信用性をめぐって問題になっているが、検察側が裁判所で公開した取り調べ映像は数時間分に過ぎず、100時間をオーバーしようかという取り調べ全体の映像ではなく、検察側の都合のいい部分だけ抜き出したとも思われ、検察に対する不信感はぬぐいきれない。

今、早急に取り組まなければいけないのは、24時間体制の全取調べの可視化、そして審理する者、関係者がその全取調べのどの部分も確認できる制度の確立である。

警察・検察に対する不信のうねりは、袴田事件の袴田巌さんの再審無罪判決で大きく盛り上がった。それから警察・検察の自白に対しての信用性はほとんどなくなっている。そのような動きが栃木事件の映像放映につながったものと思われる。しかし何度も言うが、一番必要なのは、24時間全可視化による記録だ。これが実行されない限り、国民の警察・検察の取り調べの対する不信感はなくならないであろう。

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