昭和という時代を生きた、昭和天皇

先ほど、たまたま昭和天皇の玉音放送(終戦を宣言するラジオ放送)についての記事を見かけた。僕自身、You Tubeで玉音放送を何度か聞いたことがあるが、歴史ある由緒正しいお言葉で話されているので解説がないとなかなか内容が理解できない。しかしその昭和天皇のお言葉に当時の国民はただならぬ事態を感じたのであろう。

玉音放送を全部聞いたことがない人でも、「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び」というくだりは聞いたことがあるという人は多いのではないだろうか。この玉音放送は神である天皇が人間天皇にくだった境目でもある。

終戦まで天皇は神であった。日本は全てが天皇を中心に回っていた。国民の命は天皇のためにあった。しかし他国の独裁国家とは趣が違い、国民皆が天皇に敬意を表していた。しかし天皇の名のもと、軍部が躍進し、戦争へとまい進していくことになる。戦時中の天皇は地位こそ大元帥であったが、指示は軍部が出し、天皇は最終決定者であった。

そして終戦を迎え、昭和天皇は人間となり、日本国の象徴となった。戦前からバブル期まで在位64年、歴代で最も長い在位期間である。そして帝国日本から民主主義国家日本へと全く体制の異なる二つの国を生き抜いてきた、激動の時代を駆け抜けてきた天皇である。

イギリスのエリザベス女王がこのような言葉を発せられている。

「私の気持ちがわかるのは、世界で裕仁(昭和天皇)だけだ」と。

昭和時代、そして昭和天皇の64年はそれだけでも長い年月ではあるが、これから将来、この昭和という時代は日本史上最も激動の時代であったと記憶されることだろう。

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