本質的な変化と、本質的な不変性。

変化する事と変わらない事、どちらが重要かと言えばどちらとも重要だ。しかしこれでは答えになっていない。どのような変化が必要でどのような事を変えないでいるべきか?一言で言えば“本質的”な変化が必要であり、“本質的”な事を不変にすべきだということだ。

しかしこの「本質的」という言葉は簡単に理解できる人が少ないようだ。本質的な事を理解するためには本質を見抜く目が必要であり、この目を持っている人にとっては容易に見抜けることでも、この目を持っていない人には表面的な事しか見えない。「本質的」とは大雑把に言うと「重要である」とも言えるが、本質を見抜くことが出来なければ重要な問題に取り組むことが出来ず、いくらやっても大きな成果にはつながらない。

自分が人間として成長するためには本質的な変化をし続けることが必要であり、そのためには挑戦し続けることが必要だ。ここでも間違ってはならないことは、表面的な変化を追い求めない事だ。本質的な変化は自分の個性を際立たせるが、表面的な変化は人間性を消し去ってしまう。この事はファッションを例にとってみればわかりやすい。よく個性を出すために奇抜なファッションをしたりする人がいる。しかしこのような安易な変化は全く個性的ではあらず、むしろ没個性的だと言える。奇抜な事が個性だと考えるステレオタイプな思考こそ没個性的なのである。むしろベーシックなスーツをビシッと着こなす方が、よほど内部の人間性を際立たせ個性的である。

本質的な変化を追究し、本質的不変なものを守り続ける。そのような生き方を継続することこそが人間としての個性を作っていくのだと思う。本質を見抜くことは簡単ではないかもしれないが、自分の人間性を豊かにするためには、まずは本質を見抜く目を鍛えなければならない。

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