株主総会がピークを迎える

多くの会社の株主総会が先日一斉に行われた。株主総会は90年ころからほとんどの企業が同日に一斉に行われるのが習慣だった。その理由は総会屋対策。当時総会を荒らして企業に金品を要求する総会屋の動きが活発だった。それを防ぐためにほとんどの企業が同日に株主総会を開くようになった。そうすれば一人で同日に何社の総会に出席することはできないので、この総会屋対策は一定の成果を上げた。

しかしもちろん本来の株主たちも数社の株を所有していても一社の総会しか出席できなくなる。この様な弊害が指摘されていた。そういうこともあって今では総会日程が分散する傾向にある。

ところで今話題になっているトヨタのAA型株というものがある。購入すると5年は売ることはできないが、5年後には元本が保証されているというものだ。この株によってトヨタは中・長期的な資金を獲得できるというメリットがあり、株購入者にも元本は保証されるというメリットがある。この新型株について今年のトヨタの株主総会はもめたらしい。物言わぬ株主が増えるのではないかと。結局採決の結果、新型株は導入される見通しとなった。

何かと保守的と言われる日本企業。このトヨタの革新的試みには大いに期待したいところだ。この新型株が証券業界に風穴を開けることになるであろうか。

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