知識と知恵。

知識とはインプットであり、知恵とはアウトプットである。知識と知恵のどちらが重要か?と問われれば、僕は知恵だと答える。しかし、知識と知恵は全く関係のないものではなく、双方が連動して大きなパフォーマンスを発揮する。

勉強の大部分は知識である。しかし勉強によって得られる知識の多くは知恵へとつながる。いや、つなげなければならない。何かを成し遂げられるかどうかは、知識を知恵へとつなげられるかどうかだということである。

学校で行われる勉強は、知識の習得であることが多い。しかし、このような勉強の強要は、知識を知識で終わらしてしまう可能性が高い。無理やり押し付けた勉強が実を結ばないのは、知恵への昇華という視点が欠けているからだ。受験も同じである。受験勉強のためだけの勉強は、ほとんど意味をなさない。大学受験だと、受験は一瞬であるが、大学生活は4年の時間があるのである。さらには、卒業後の時間の方が圧倒的に長い。勉強というものは、このような長期的視点を持って意味を見出すことが重要なのである。

僕は学歴というものは基本的に重要視していない。人間を評価するときには、学歴ではなく人間そのものを見て評価しなければならないと思っているからである。そこでの判断基準の一つが、「知識を知恵へと昇華できているか?」ということである。高度情報化社会の現在、知識を習得するだけならネットを使っていくらでも簡単にできてしまう。しかしそれぞれの人によって知性の差が大きく生まれる。それは知識ではなく知恵の差である。思考の差である。もし知識の収集に明け暮れながらも現状を打開できないのならば、知識から知恵へと軸を移すことを考えなければならないのではないだろうか。

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