米・キューバが国交回復

20日、アメリカとキューバ間の国交が回復した。キューバとアメリカはキューバ革命以来国交を断絶していたのは非常に有名な話だ。

1950年代中頃、チェ・ゲバラとカストロを中心としたキューバ革命が起き、それ以来50年ほどカストロ氏を議長とした独裁政治が行われていた。それ以来アメリカとの間で対立の歴史が繰り広げられてきた。その中でも有名なのがキューバ危機だ。中学の教科書にも載っているので知っている人も多いが、キューバ危機は冷戦時の米ソ間対立の前線にキューバが立たされていたことを物語る。カストロ氏は今では一線を退き、現在は弟のラウル氏が国を率いている。

キューバは国の体制としては現在も独裁国家だ。しかし他の独裁国家とは趣の違う体制が繰り広げられている。確かにカストロの独裁ではあったが、キューバ革命以降カストロ氏は理想の国家像を模索していたように見える。その一つが医療に関することだ。キューバの医療技術は決して高度なものではない。しかしカストロ氏は医療の完全無料化を行った。これに共感する人は世界中に多く、日本の医師の間でもキューバの医療及び医療体制に貢献したいとキューバに渡る人が複数いる。

とは言え、やはり独裁国家であり、閉鎖的であることは否めない。キューバは野球強豪国としても有名だが、キューバの野球選手の亡命の話題には事欠かない。今まで何人もの選手がアメリカに亡命し、大リーグで活躍することになった。現在、大リーグ最速投手で時速170キロの球を投げるチャップマン投手もキューバからの亡命組だ。しかし今では野球選手の海外渡航が一部解禁になり、現在はキューバリーグと日本プロ野球を掛け持ちしている選手も数人いる。

高い理想を掲げ、チェ・ゲバラとカストロのもと革命を成し遂げたキューバ。それから半世紀以上経つが、彼らの意志はどこまで実現できただろうか。解放しつつあるキューバの未来に注目だ。

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