米金融機関の過労問題について

米大手金融会社の過労が問題になっている。特にインターンに対するエンドレスな仕事の押し付けは深刻だ。中にはインターンが過労死したという考えられない問題を起こした超有名金融機関もある。

そうした中で米大手ゴールドマンサックスが最低限ともいえる手を打った。インターンに対して午前0時までに帰宅することと、午前7時以前の出社を禁止したのだ。こんなことは一般常識からして当たり前のように思えるが、超高給取りである彼らには常識ではないようだ。しかも今回禁止令を出したのは社員ではないインターンに対してである。給料をもらっているかいないかはわからないが、はっきり言ってインターンはアルバイトみたいなものである。ちなみにゴールドマンサックスのインターンは2900人もいるらしい。

米金融機関は超高給取りで有名だが、精神的な悩みを抱えて自殺する人も多いみたいだ。しかし高給のイメージが根強いせいか、日本でも東大生をはじめトップ校ではゴールドマンサックスの人気は非常に高い。

外資金融機関は実力主義でも有名だ。入社1年目でも年収1000万は当たり前のようだが、実績を出さなければ2、3年で首を切られる。社会に競争は必要不可欠だが、このような行き過ぎた競争原理は人間の心が、そして社会の心が病んでいくだけではないかと思う。

最近はやりのブラック企業は長時間労働のうえに低賃金であることが問題になっているが、外資金融機関は長時間労働だが超高賃金なので内部の人間もなかなか問題提起できないのであろう。その間に犠牲者は増えていく。

最近はブラック企業という言葉が簡単に使われるが、企業がブラックとホワイトに二分されるわけではない。グレーゾーンという手もあるのだ。日本ではグレーというとイメージは悪いが、欧米ではグレーゾーンを巧みに操り柔軟性を持たしている。日本でもいい意味で柔軟性のあるグレー企業が増えると社会もかなり円滑になると思うのだがどうだろうか?

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