言論の自由はどこまで

先日、自民党の勉強会で作家の百田氏が「沖縄の2新聞紙をぶっ潰せ」と発言したそうだ。百田氏は後に冗談だったと弁解しているが、発言した場所が場所だ。政府与党の自民党内の会合内での発言とあって、その場での発言は半公式であり責任が問われる。もちろん民間人の百田氏に発言の自由はある。しかしその場では公人としての発言が求められている。

現在の沖縄の世論は急進的だ。政府と真っ向から対立し、沖縄内では反安倍色が濃いように見える。その沖縄の世論に本土の日本人が反論を述べるのは自由だ。しかし政府与党が沖縄の世論を押しつぶすようなことは許されない。沖縄世論に反する政策を打ち出すときは、100%納得させるのは無理としても粘り強く対話を重ね誠意を見せることが沖縄県民への礼儀でもある。

地政学的に沖縄は重要な所に位置している。沖縄から基地をなくすことは日本の国防政策としてあり得ない話だ。まずそこから話を進めなければいけない。なぜ本土ではなく沖縄でないといけないのかと。そこを抜きにして強引に沖縄に基地を作ろうとしても沖縄県民は納得できるはずがない。基地をどこに作ろうかではなくなぜ沖縄に基地が必要なのかと。

一般人の発言には自由が伴うが、政府与党側の発言には責任が伴い一般人の発言と区別しなければいけない。百田氏も今回の発言は政府与党内での答弁だという意識が全く欠けていたと見受けられるので、これからのそのような発言の場では十分に慎重になってもらいたいものである。

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