違う道を通らなければならない。

過去に多くの人を退けた難問に取り組むならば、過去に取り組んだ人間と同じ道を歩んではならない。同じ道を歩めば、同じ壁にぶつかることは分かっている。同じく壁にぶつかるならば、違う壁にぶつからなければならない。

一億円の懸賞金が懸けられた数学のミレニアム問題であったポアンカレ予想の解決への道筋は、まさしく良い例だ。ポアンカレ予想は長くトポロジー(位相幾何学)の問題だと考えられ、ほとんどの数学者はトポロジー的手法によってポアンカレ予想に取り組んでいた。しかしペレルマンは分野違いの微分幾何学的手法によって解決した。

学問でもビジネスでも、大きな問題に取り組むのは良いことだが、それよりも理想的なのは自分で問題を大きくすることだ。さらに言えば、自分で問題を発見するのが最高である。世間では問題を解くことだけがクローズアップされがちであるが、問題を見つけることはそれ以上に重要である。

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