イギリス総選挙

イギリスで議会の総選挙が始まった(8日午前0時現在)。今回のイギリス選挙の注目は、二大政党制が崩れるのではないかということである。主要先進国では二大政党制がメインな国が多い。イギリスの保守党・労働党、アメリカの民主党・共和党。二つの拮抗する大政党が議論を戦わせ政策決定をより良いものにするのには良い体制かもしれない。

ところで日本も二大政党制を目指した時期があった。数年前の民主党政権である。民主党政権発足時には、アメリカ・イギリスのように日本でも民主党・自民党の二大政党制が機能することが期待された。しかし結果はご存じのとおりである。民主党にはさまざまな問題があったが、一番の原因は歴史のなさであろう。歴史がないことは人材がそろわないことにつながる。トップである総理大臣も稚拙であった。

今回のイギリス選挙では二大政党以外の政党の躍進に注目が浴びている。その原因は、スコットランド問題、EU離脱問題で世論が多様化したことにあるのだろう。特にEU問題では最近何かと話題になるのはギリシャ経済問題。ギリシャの半財政破たん状態が他のEU諸国の足を引っ張る形になっている。イギリス市民もそれに辟易しているのだろう。ちなみにイギリスはEUには名を連ねているものの、通貨はユーロではなく独自のポンドを維持している。これもEU離脱の壁の低さになっているのだろう。

今日の午後には大勢が判明しそうだ。イギリスは政治先進国である。現在の先進国・民主主義国の政治モデルはイギリスにある。イギリスの政治体制の変化は他の国に与える影響も大きいと予想されるだけに注目を浴びるところであろう。

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