数値は絶対だが、解釈はあいまいだ。

例えば、健康診断では様々な数値がはじき出されるが、その数値をもって健康かどうかを判断する基準はあいまいだ。たしかに数値自体は絶対的で間違いないのだろうが・・・。

健康診断以外でも、原発事故による放射線物質汚染に対する基準、タバコの害に対する基準、どちらも数値は(おそらく)厳密に出てくる。しかしそれに対する解釈は人間の主観による部分も大きい。

たしかに全ての害悪に対する数値がゼロであれば、何の心配もないし、スッキリするかもしれない。しかし何に対してもゼロという数値はまずありえない。例えば放射線物質に関しては微量ながら自然界にも存在するわけであるし、(個人的にはタバコは大嫌いなので、なくなってほしいが)わずかなタバコの煙よりも害悪を与える自然要因はいくらでもある。

全ての害に関して、完全にゼロにすることは原理的に不可能であり(タバコはただ無くせばいいだけかもしれないが)、仮にできたとしても膨大なコストがかかる。そのコストを他の要因の低減に回した方がはるかにコスト対効果は高い。

害を容認するわけでは全くないが、一つの要因だけに注目するのではなく、あらゆる要因を総合的に判断する大局的な視点が大事である。

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