僕はこれまで蓮舫氏にはかなり批判的なスタンスをとってきたが、蓮舫氏の業績について一つだけ大きく評価していることがある。
それは、民主党政権下で行われた「事業仕分け」での、スーパーコンピューター開発費を巡っての発言、「2位じゃダメなんでしょうか?」だ。
なぜこの発言を評価しているかというと、この発言により「科学というものは1位でないと意味がない」ということを、広く国民に認識させたからだ。
科学というものは、1位だけが100%の実績を得る世界だ。科学(サイエンス)では、二番煎じ、三番煎じには全く価値はない。
もちろん、ビジネスに関わる科学技術(テクノロジー)では少し事情は変わる。三番煎じでも、量産化技術に成功するなどして利益を上げれば、ビジネス的には大きく評価されるだろう。だから技術開発で二番煎じ・三番煎じで突破口を開くことはよくあることだ。
しかし、科学(サイエンス)では、皆、一番乗りを目指して切磋琢磨している。例え小さくても1番煎じが評価されるのだ。
狙いはどうだったか知らないが、蓮舫氏のこの発言はそういう意味では評価されるべき発言だ。