月別アーカイブ: 10月 2021

70%主義。

日本と言う国は何かとゼロリスクにこだわる。確かにゼロリスクなら前総理がよく口にしていたように「安心・安全」であろうが、しかし実際はほぼ全ての事についてゼロリスクなどありえないし、さらに多くの人が言っているように「リスクを取らないことが最大のリスク」であることは明らかだ。とは言え、同じ確率のリスクでも、3%の確率で風邪になるのと、3%の確率で死ぬのではリスクの大きさは全く違ってくる。なので一概に「何%のリスクを背負えば良いか?」とは言えないが、僕は基本的に70%主義を基準に行動している。

僕の70%主義とは、「70%成功する確率があるのなら実行する」と言うものだ。逆に言うと、30%の失敗のリスクは負う覚悟であると言える。この30%のリスクも「どのようなリスクか?」と言うものによって大きく意味が変わって来るが、僕は究極的に、30%死ぬとしても70%生き残れるのなら実行しようと強く思っている。それくらいの覚悟で僕は生きている。とは言え、無駄なリスクを取るつもりは全くないのだが。

今僕が取り組んでいる数理物理(数学・物理)の研究において、僕は70%の確率で成功すると考えている。そしてもしそれが成功すれば非常に大きな成果になると思うし、その先がさらに続いてくる。周りの人から見れば、「1%もないだろ!」と思うかもしれないが、自分の事は自分が一番よくわかっている。自分の体調も自分の脳の調子も自分が一番よくわかっているのである。そして今の僕は過去の僕とは全く違う。なぜ違うかと言うと、僕は常に人生の坂を上ることを自分に課しており、常に進化しようと進んでいるからである。常識的に考えれば、30歳を過ぎれば後は老化していくのみである。たしかにそれは常識であるかもしれない。しかし常識がそうだからと言って、何も自分までそれに従う必要はない。確かに体は、そして細胞は老化しているかもしれない。しかし精神的な思考は自分次第では常に進化し続けることができると僕は強く考えているのである。そして実際僕は進化し続けている。

そして常に進化し続けるためには何が必用なのか?それはリスクを取ることだと僕は考えている。なので僕は常に30%のリスクを取ろうと考えているのである。おそらくゼロリスクにこだわり続けている人は、例え若くても退化するのみだと思う。そしてリスクとは金銭的なリスクだけではない。人生における全てのリスクの事である。自分が安全志向になっている時は、「今自分はリスクを取っているか?」と自問する。時には変なゼロリスク志向にとらわれている時もある。そのような時はリスクを増やすように修正するのである。そしてその最も理想的なリスク志向は70%主義であると僕は定めている。

出来る限り無理をしながら・・・。

イチローが大谷翔平にかけた言葉だ。イチローさんはシーズンを終えた大谷翔平選手に、「出来る限り無理をしながら翔平にしか描けない時代を築いていって欲しい」と述べたと言う。いかにもイチローさんらしい言葉だ。普通なら「無理をしないで」と言うところであろう。しかしイチローさんは無理をする事の重要性を知り尽くしている。無理をすべきところで無理をしてきたからこそ、あれだけの実績を残せたのであろう。

無理をするために必要なものは、強靭な身体と強靭な精神力だ。それはスポーツ選手に限ったことではない。学問の研究者だって同じだ。もちろん僕も出来る限り無理をしていきたい。しかしそれだけの強靭な心身を備えていないと、無理をし過ぎて自滅してしまう。無理をすることができると言うのも、それは立派な才能だ。無理をして継続することは誰もができることではない。だからこそ無理をして継続できる力を身に付けたいと思っている。

僕は常々、研究者に必要なのは「一に体力、二に体力、三四がなくて、五に知力」と言っている。頭を駆使する数学者であっても、最も重要なのは強靭な体力なのである。とは言っても、アスリートのような身体能力ではない。継続して無理ができるような強靭な心身なのである。それはおそらく全ての研究者が一致する見解であろう。

来シーズン、大谷選手の活躍が非常に楽しみだ。イチローさんが以前言っていたように、来シーズンはホームラン王とサイヤング賞を同時に獲得するかもしれない。そんなことを言うと「それはさすがに無理だ」と言う人もいるであろう。しかしそれは一般的な常識しか持ち合わせていない人の意見であって、規格外とはそういう事なのである。そして来年は大谷翔平だけのためにあるのではない。これから生きて行く全ての人に来年はやってくる。なので大谷選手だけでなく全ての人が「来年は自分のためのシーズンにしてやる!」と思うことが重要だ。もちろん僕も強くそう思っている。そのためには強靭な心身を築き上げて、継続して出来る限り無理をし続ける人間にならなければならない。

解放感!

10月1日、ついに全国で緊急事態宣言、及びまん延防止措置が全面解除になった。それと同時に僕自身も、コロナワクチン(モデルナ)二回目接種からほぼ二週間たち、気分的にもかなり楽になった。もちろんワクチンを接種したからと言って完全に安全になったわけではないが、これからは感染対策をしつつも積極的に行動し様々なところに出歩こうと思っている。そこでさっそく三宮の街をぶらついてみたが、以前よりも人通りが多く、人々も活気に溢れているように感じた。ニュースでも「堂々と飲みに行ける」と言う街の声が流れてくる。何だか一気に解放感が溢れだしたようだ。

僕は一か月ほど前にブログで、「これからコロナ禍はさらに悪化するだろう」と言う見解を書いたが、それは良い方向へ裏切られることとなった。この一か月間の感染者数の減少は急激であり、専門家の見解も「このような急激な減少は予測できなかった」と言うものであるようだ。なぜここまで急激に減少したのか?それはもちろんワクチンの普及が最も大きな要因であろう。しかしここまでの急激な減少はワクチンだけでは説明できない。今でも謎な部分は多いが、単に「結果的に良くなったからそれでいいではないか」ではなく、この感染者減少の要因をしっかりと分析して解明しないと、次の波が来た時の対策に応用することができないのでそこはしっかりと明らかにしなければならない。

これからの予測を楽観的に考えるか?悲観的に考えるか?それによってこれからの状況は大きく変わる。ただ極度に悲観的にならずとも、次の波がまたやって来る事は十分に考えられる。そして今大きな解放感に溢れ人々が急激に行動し始めたことによって、半月後からまた状況が悪化しだすことは十分に考えられる。もちろんそのような予測が外れれば良いのだが・・・。

とにかく現時点での状況がいい事は明らかだ。そして僕の心もかなり明るく楽になった。とは言え、感染のリスクを下げることはこれからも重要である。なので最低限の事には気を付けつつ、積極的に前へ進んで行こうと考えている。