昨日、とある記事を見た。
坂本ラヂオ株式会社という会社がある。まず何がすごいかと言うことを一言で言うと、2011年の売り上げが5000万円だったのが、2014年には40億円になったそうだ。社員数は18人。一人当たり2億円以上を稼ぎ出している計算になる。
しかも社風が面白い。値引きはしない。ノルマは課さない。
以前僕のブログでトヨタの莫大な利益に関して書いたが、企業は値引きをしようとすると、それをメーカーに強要する。そしてメーカーは部品会社に強要する。そのように下請け、孫請け会社がどんどんじり貧になっていくという構図だ。
値引きをすると消費者が得をするように思えるかもしれないが、そうではない。値引きをすればメーカーでは経費削減をせざる負えなくなる。そしてアフターサービス、さらには品物の品質がどんどん悪くなってくる。
値段はそのまま価値を表しているのである。
自分の話になるが、僕はパソコンはパナソニックのレッツノートしか使わないことにしている。知っている人もいると思うが、レッツノートはパソコンの中では最も値段が高い部類に入る。普通のファミリーユーザーでは使っている人は稀であろう。しかしビジネスマンの間では圧倒的な人気がある。なぜか。信頼性が他のメーカーのパソコンに比べて圧倒的に高いのである。まず壊れにくい。さらに非常に手厚いサポートが電話一本で受けられる。もちろん信頼ある日本製。パソコンの信頼性がそのままビジネスの成果に表れるのなら、値段が高くてもレッツノートを選ぶのもうなずけるであろう。
話を戻すが、このように値引きを強要する文化は、中長期的に見れば負の影響が大きい。長い目で見れば消費者も損をしているのである。
坂本ラヂオのような会社は稀で、値引きを強要するような消費者には受け入れられないかもしれないが、このような会社が急成長しているということは、値段が価値を表しているということをしっかり認識している人もそれなりにしっかりといるということであろう。
もちろん何もかも高いものを買う必要はない。安くで済ませるものは安くで済ますのは賢い選択かもしれない。しかししっかりした物をと考えている物には、それなりの対価を払って手に入れるのがより賢い選択かもしれない。