ITに疎い世代?

よく高齢者世代が「ITに疎い世代」と言われる。果たしてこの表現は正しいのか?僕はそれは違うと考えている。「結果的」に高齢者にITが疎い人が多いと言うだけであって、本質はそこではないと思っている。僕が考えるには、正しくは「挑戦しない人たち」、そして「リスクを取らない人たち」が結果的にITに疎い人たちになっているのだと考えている。そして自然と高齢者たちは若者に比べると余生が短いので、結果的にリスクを取らず挑戦をしないと言う事になっているのである。

なので、例え高齢者であっても挑戦的な人にはITに長けている人が多いはずだ。以前、高齢の日本人女性が独学でアプリ開発をして、アメリカ・アップル社の本社に招待されたと言う話を聞いた。高齢でありながらアプリ開発をするとは極めて挑戦的であり、かつ柔軟な思考の持ち主だ。このような老人を見ていると、例え歳を取っても柔軟である人の潜在能力は果てしないものだと強く感じる。逆に例え若くても、リスクを取らず挑戦をしない人は総じてITに疎いと言える。なのでITに長けているか?疎いか?と言う事は、年齢に関係しているのではなく、その人の挑戦力に関係して来るものだと僕は感じている。

そもそもITと言うものは、リスクの塊である。スマホをいじくっている限り、常にリスクは付きまとってくる。なのでリスクを全て避けようと思えば、スマホをはじめとするIT機器に触れる事さえできなくなる。しかし今政府が取り組もうとしているマイナポイント(これが2万ポイント(2万円)と非常に大きな額である)を受け取ろうとすれば、まずマイナンバーカードを発行して、かつキャッシュレス決済を利用しなければならない。この手続きをスムーズに行おうとすれば、IT機器を利用することは不可欠だ。そしてこのマイナポイント自体も、キャッシュレス決済を普及させようとすることが大きな目的だ。しかし世の中には、IT機器は使えないが、マイナポイントは寄こせと言う人たちがかなりたくさんいるみたいだ。このような人たちはそもそもこのマイナポイントの趣旨を勘違いしている。言い換えれば、「リスクを取らずにメリットだけ寄こせ」と言っているようなものである。もちろん現在のコロナ禍で困った人たちを助けようと言う趣旨も含まれているが、政府が狙っているのは、コロナ禍での救済とITシステムの普及を組み合わせることによって、その相乗効果を狙っているのである。

こんなことを長々と言ってきたが、そんなことを言う僕自身も5年ほど前まではIT音痴と言っていいほどのレベルであった。しかし今ではかなりITマスターになっている。そして単にスマホやパソコンを利用するだけではなく、学問的な研究に応用したり、プログラムを組んで利用したりしている。そのような僕を見れば、ITに年齢は関係ないと思ってくれるはずである。もちろん数学や理論物理のような紙と万年筆の世界は大好きである。しかしITにはITの面白さ、魅力がある。大事なのは一つの殻に閉じこもるのではなく、壁を作らずあらゆる分野に挑戦することだと僕は強く感じている。

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