僕はこれまで何度も述べてきたように、自民党・石破茂氏を一貫して支持してきた。そして現政権は自民党安倍政権であるが、これまでいろいろと不満を抱えつつも安倍政権を支持してきた。しかし今、もう安倍政権を支持することに限界を感じ、安倍政権を支持することはできないと判断した。
ではなぜ安倍政権を支持することができなくなったのか?それは今までの様々な問題の蓄積からであるが、最後のとどめとなったのが現在問題になっている「桜を見る会」問題だ。しかし桜を見る会自体は僕はそんなに深刻には考えてはいなかった。地元の有権者を招くようなことは当たり前の話としてあると想像できるし、参加者の会費に関しても確かに白ではない。しかし僕はそんなことだけで安倍政権を不支持にしたりはしない。問題はその後である。安倍首相、そして安倍政権に関わる周辺の政治家と官僚たちの事後対応が圧倒的に問題だ。完全なる隠蔽主義と都合の良いいい加減な解釈。そして周りの政治家や官僚は安倍首相に対してノーと言えず、完全なるイエスマンになっている。はっきり言って、このような状況は国民にとって害悪でしかない。国民の自由と安全までが危機にさらされていると言ってよい。
これまで安倍首相は様々な成果を挙げてきた。特に外交に関しては圧倒的な力を発揮し、それに長期政権のメリットも加わり、日本の外交・防衛に大きな貢献をしてきたと言える。現在日韓関係がもつれ、韓国にとって安倍首相は大きな脅威であろう。しかし今の状況は日本国民にとっても安倍首相は脅威であるように思えてならない。日本国民の様々な自由が奪われようとしている。中国ほどではないが、国のためとなれば国民の自由も束縛されるのが当たり前と言う風潮になりつつある。数理物理研究者としては、学問の自由が大きく侵されようとしていることが許せない。もうあらゆることが、首相多選の害悪にさらされている。やはり首相任期2期6年と言う制限は大きな役割を果たしていたと言える。3期9年は独裁の域に入りつつある。
僕個人の希望としては、次の政権に石破氏が就いてほしいと強く願っている。しかしそうなったとしても、3期9年は良いとは思えない。やはり首相任期は2期6年に戻すべきである。現安倍政権があまりに強くなりすぎて、その強さだけが目立ってしまっている。そしてデメリットがその大きな強さによってもみ消されている。今自民党内で安倍首相にノーを言えるのは石破氏しかいない。現在、石破氏の立場は非常に微妙なものになっているが、石破氏が最後の砦になってせめてもの政権チェック機能をはたしてほしいと強く願う。